【南蛮菓子と天草】

【南蛮菓子と天草】

イチジクの餅菓子“四郎の初恋”など、こだわりのお土産菓子を作って、天草の農産物を全国に発信している

・先代が昭和40年代に『天草飴本舗』を開業。平成24年(2012年)に、現社長の明瀬晴彦さんが、キリシタン文化や南蛮文化が残る天草らしさを菓子で表現しようと模索する中で『天草・南蛮菓子工房 えすぽると』として生まれ変わった。店舗併設の工房は駐車場や店内からも見えるため、清潔な場所で手作りしているのがわかる。


・16世紀後半、キリスト教が拡がった天草は、天正遣欧少年使節が帰国後に活動した地でもあり、様々な南蛮文化が伝えられた。使節を引率した神父の手紙に「ポルトガルからイチジクの苗を持ってきた」という一節があり、「イチジク発祥の地」と言われる。今でも地元では「南蛮柿」と呼ばれるイチジクを使った商品も多く開発。イチジクの餅菓子“四郎の初恋”など、こだわりのお土産菓子を作って、天草の農産物を全国に発信している。
・店名のSは佐伊津町とスイーツ、ポルトはポルトガル。16世紀にカステラはじめ南蛮のお菓子が伝えられたであろうと想像し、現代の製菓技術を駆使して、“創作南蛮菓子”を作っている。


【農家との連携】
・規格外の農作物や、豊作すぎた果実などを仕入れ、農村の維持に一役かっている。
・イチジクは地元の契約栽培グループに依頼。市場に出荷できる形がきれいな物以外のものを冷凍してもらい、購入。天草特産の柑橘類「天草晩柑」も、契約農家が摘果した本来は廃棄されるものを仕入れて、手で絞る。規格外のサツマイモをスイートポテトにするなど、無駄にしないようにしている。安価で入手できるうえ、生産者は捨てずに済むのでwin-winの関係を構築できる。
・天草のお茶農家から「さえみどり」という品種の茶葉を仕入れて粉末にし、お茶まんじゅうを考案。卵は近くのこだわりの養鶏場から、牛乳も天草の生産者から仕入れるなど、ほとんど天草の農産物。または熊本県産で、小麦も国産を使用。
・生菓子・焼き菓子ともに保存料は使わない。

社名 えすぽると 天草飴本舗
代表者 明瀬晴彦
設立 明治32年(1899年)
https://amaame.com/
所在地
〒863-2171 熊本県天草市佐伊津町2140−8
TEL  0969-23-6827

 

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